転職市場最前線

今の時代は転職市場が一般化

転職が当たり前の時代に?

転職市場の現状を知ろう 転職が当たり前の時代に?
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300万人近い転職者

元々1990年くらいまでの日本社会では転職を行うということは滅多にあることではなく、ある種異常なことともされていました。戦後の経済成長の中で経済が安定し、企業の破綻リスクは大手企業の場合非常に少なくなりましたし、終身雇用や年功序列が守られていたので1つの会社でずっと働き続ける方が経済的にお得だったのです。そしてそうした状況の中で好き好んで転職をするというのは、変わり者であったりこらえ性がなかったりというマイナスの印象を受けてしまう行為でした。
しかし、2000年以降ITや介護など新たな産業が興隆し、経済悪化によって企業も終身雇用や年功序列を維持できなくなってきたことから転職がどんどん一般化していきます。ある統計データによれば、2003年から2012年の間では少ない年で280万人、多い年で350万人もの人たちが転職をしています。

転職志望者は600万人以上

300万人近い人が毎年転職をしているというのはとても大きな数字に思えますが、潜在的な転職希望者はもっと大勢いると言われています。潜在的な転職希望者をどう測定するのかはなかなか難しい問題なのですが、1つの指標として転職者を支援している求人サイトや転職エージェントへの登録者数が参考となるでしょう。そうした数字を集計するとなんと年間で600万人から700万人もの人が転職を考え具体的な行動に移っているのです。

特定の企業への依存を下げよう

転職が一般化した理由として、転職を行ってキャリアを変えていくことに大きなメリットが生じるようになったというのはやはり大きいのでしょう。1つの企業にしがみつくのが決して正しいとは言えないような事件が続いています。4大証券の一角とされ大手企業の中でも特に優れていると言われていた山一証券の経営破綻は特に印象的な出来事でしたが、それ以降も2000年代は大手家電メーカーの経営不振や大手半導体メーカーなどの経営破綻が続き、大企業であっても決して安泰ではないのだということを実感させられました。万が一自分の勤務している会社がこのような経営破綻や業績悪化の憂き目に遭ってしまった場合でも、他の会社で通用するようなスキルを身につけておかなければなりません。
しかし1つの会社で勤め続けてしまうとどうしても視野が狭くなってしまいますし、身につくスキルも限定的なものになってしまいます。悪い場合はその会社の中でしか通用しないような特殊な社内スキルしか身につかずに時間が過ぎていってしまうこともあるでしょう。そうしたことを避けるためにも転職をすることによって様々な環境に身を置き、見識やスキルの幅を広げることが大切です。



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